こもれ日から白い光が差し込む雨上がりの午後。
僕は天使に恋をする。
・・・あ、なんか小説に使えそうです♪初期土沖かな。パラレル輪廻転生ネタが頭の中で組み立てられています。ですが問題が。
初期沖の名前はやはり総悟なのだろうか。
女のこだしな、と思うけれど・・・総悟にしようかな。というわけで多分近日解禁!(笑)
それでは久々なアリスパロです。
探しにゆく、って言ったのを確かに聞いた。から、何処かアテがあるんだろう、と密かに尊敬したのに。
なのに。
眠りの国のアリス
なんで森の中歩いてんの。
街中探すんじゃないの。
時折聞こえる、気味悪い鳴き声は何。
ムスッとしながら歩いていると、木の枝が頬を掠めた。
「痛ッ・・・!」
久々に怪我して、少し大袈裟なまでに叫んでしまった。クルッと振り向く、前方三人。
「どうかいたしまして?」
「・・・別に」
「あ、頬きれてますよ!」
「あ、マジで~?駄目だぞ顔に傷作っちゃあ。」
「別に男だから平気でさァ」
グイと頬を擦ろうとした手が強く掴まれた。骨が軋む。手首に痣が残るんじゃないだろうか、そう思う程、強く。
「擦んのもナシ。ばい菌入るよ?」
「・・・わかりやした」
素直に返事をすると、ニッコリ笑い手を離し、案の定痕がついた手首を優しく撫でてくれた。
そして、ポケットから白いレースをふんだんに使ったハンカチを取り出した。
「ハイ、これで拭こうね~。ハンカチはこの為にあるんだよ総一郎君」
「総悟でさァ。っていうか常にこんなの持ってんですかィ?旦那」
それを受け取り頬に当てるとそれだけで、チクリと傷が痛んだ。少し離して見たら、白いハンカチに赤い色が滲んでいる。なんか、凄く汚いコントラスト。自分の血は何でこんなに汚く見えるのだろう。切っ先から舞い散る赤い玉は非現実的な程までに色鮮やかで綺麗なのに。
「まァ毒はないと思うけど・・・。平気か?」
「平気ですぜ。さァ、先に進みやしょう」
心なしか女扱いされてる気がして、少しだけムッとした。でも俺はそういう感情が表に出にくいから、ほぼ何時も無表情らしいけど。
「じゃあさっさと行きましょう。早く帰りたいわ」
傘を持ちかえて、神楽は一人でさっさと森の中へ進んでいった。その後を追うように俺ら男三人は歩む。
不思議の国のアリスの童話で最初に会うのは・・・アレ?俺ゲームしかしてなくね?まァ、とにかく、一番最初は身長が縮むんだよな・・・。
確か、アリスだけ。
「うっわ・・・」
グラ、と景色が揺らいだ。変な浮遊感が体を襲う。気持悪い。吐きそう・・・。目の前を歩いている三人の姿が蜃気楼のように歪む。
だが、それもほんの数秒で終わった。貧血か立ちくらみか・・・とにかく、慣れない土地でのことだから、少し大袈裟になってしまったのだろう。と歩き出すが、三人の姿が見えない。それどころか、周りの景色が変わっているようにも思える。
・・・俺らしくない。思考回路が女々しくなっている。今ならまだ旦那らに声が届くだろう。無駄に歩いて迷子になるなんて馬鹿馬鹿しい。
(叫ぶ、か・・・)
「旦那ァ~!!」
心なし自分の声が高く聞こえるのは気のせいだろう。数秒してガサガサ、と人が近付いてくる気配がした。そして、影が見え、足元が視界に映る。
(あ・・・れ・・・・・・?)
靴からして、それは旦那のものなのだが、おかしい。笑えない程、その靴は、でかすぎる。
「あれ・・・総悟君?」
「旦那・・・なんで・・・?」
草影から覗いた顔はいつも通りの間抜け顔だったのだが、サイズ的に問題があった。立ち尽くす銀時の後ろから神楽、新八が顔を出す。
「「縮んで・・・る」」
有り得ないものを見たような顔で、神楽と新八は呟いた。
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