空模様も大分和らぎ、桜も花開くのを今かと待ってる今日この頃。
春休みになりやしたァ!!イェイ!!
春休み初日に、私は何してたのでしょ?あ、十一時間睡眠とりました。最近睡眠不足なんですよ。とか言いつつ愛るけ見てます。
それではアリスパロ。春休みだから話をはやくすすめたいです。
ココで問題です。
一、なんで俺がアリスなんでしょう
二、なんで土方さんが莵なんてやってんでしょう
わかる訳ないじゃん。俺に。好きでやってる訳じゃないし、それより先に、俺が本当にアリスかどうかさえわからないし。
謎は謎を呼ぶって、こんな感じなのだろうか。
眠りの国のアリス
キィィィと不快な音をたて、先程俺が仰々しく開けた扉が開いた。
「おはようございまー・・・」
「おはよ」
途中で言葉をきったメガネ・・・じゃなくて新八に普通に旦那は挨拶を返した。
悩むのを止め、振り返ると俺を凝視して固まっていた。
改めて、思い出す。
(・・・ヤベ・・・洋服)
問い詰めに来たはずなのに、ふと気が付けば別の事を考えちゃってて、着替える事さえも忘れてた。
「・・・新八ィ~。あんま凝視すんなァ。可哀相だろ?」
「旦那がこんなの着せるから悪いんだろィ!?」
「はい。すみません」
おどけた口調で、とても謝ってるようには聞こえない。
「そんな謝り方で俺は許しやせんぜ?」
「あ、あの・・・沖田さん?」
冷たく笑い言い放つ沖田に、嫌な予感がした新八は慌てて二人の間に入った。
「なんでィメガネ」
「・・・似合ってる訳だし、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか」
「そうそう。似合ってるんだから。ね?」
メガネが、俺の怒りを鎮めようとしてるのはわかる。わかるんだけど、それはあんまりだ。
(俺は、男なのに・・・)
男の俺に、ドレスが似合ってる、ってのはないだろう。逆に怒る。
でも、そこまで俺は餓鬼じゃないから。
「メガネ、服貸しなせぇ」
「え?僕、ですか・・・?」
「あの小娘にこんな姿見せたくねぇですからねィ」
それ以前に誰にも見せたくないのだけれども。もう二人には見られてるから、せめてチャイナには。
「・・・そんな事しなくても」
「へ?」
がさごそとベッドの下を探り、一つの大きめな白い箱を取り出した。
「ちゃんと用意してあるから」
ほら、と投げられ、その箱の蓋を開けると、そこには控えめだけどレースとかがついていて可愛らしい洋服の一式が。見方によっては女物にも見えるけど、こっちはちゃんとズボンだった。
「最初からコレを出しなせぇ!何考えてるんでィ!」
「だって見たかったんだもん」
「だもんじゃありやせん!」
女物の服なんか、一生着る事はないと思っていたのに。それが旦那のちょっとした悪戯の所為で・・・。
(まぁ、土方さんに見られないだけ、ましか。)
「とにかく着替えてきまさァ」
「・・・ずっとそれでいればいいのに」
ぎりぎり耳に届いた台詞を聞き流し、チャイナ娘に見られないよう足早に部屋へと戻った。
*
「着替えなきゃよかったのにねぇ・・・」
朝食の時間になり、不慣れなナイフとフォークを使い食べているとボソリと旦那が呟いた。
「なんか言いやしたか?旦那ァ」
「別に」
「何か・・・ありまして?」
二人の会話に、神楽が不思議そうに首を傾げている。何も知らないだけに、余計にタチが悪い。
不穏な空気を取り払うように明るい口調で新八は言った。
「別に何も・・・。ね?銀さん」
「そうそう。なぁんにも」
「・・・?」
どことなくぎこちない銀時の態度に、神楽はまたも首を傾げたが、それ以上は追求しなかった。
砂糖がたっぷり入った紅茶を一度置き、銀時は頬杖をつき言った。
「さァて・・・そろそろ莵さんを探しますか」 PR