昨日見ましたよ♪アンフェア・スペシャル。夜九時から見始めたので寝たのが十一時でしたが。やっちゃん(安本?)・・・。
なんで雪平の周りの人は自殺するの?とお母さんに訊ねたら「雪平の真直ぐさに己の道を貫く事を躊躇うから」だそうで。お母さんかっこいいー!
いま出先で、ブックオフと普通の本屋さんに行ったのですが・・・。
欲しい本が一冊も売ってなかったです。
結構憂欝な気持ちになるものですね。
それでは気を取り直して久々のアリス。なんか話ずれてます。
同じだけど、違う。
何もかも。
旦那も、メガネも、チャイナも。同じだけど少し違う。俺だけ仲間外れみたいだ。なんで、俺だけ?
早く、戻りたい。
あの血に染まった世界へ。
眠りの国のアリス
「・・・朝・・・?」
一番最初に目に写ったものは、ピンク色の天蓋。一瞬驚いたが、すぐに此処が何処だったか思い出した。
昨日連れて来られた部屋は、これでもかって程ピンク色でヒラヒラフリフリで、昔姉上が読んでくれた絵本のお姫様の部屋のようだった。純白の天蓋からはたっぷりとしたピンク色の布が垂らしてあり、絨毯からカーテン、シーツも何もかも部屋の中は、ピンクと白で構成されていて、流石の俺でもたじろいだ。
(・・・あれっ?)
さっき驚いて咄嗟に刀を掴もうとして左腰に手を伸ばした時に刀が無かった。というのは寝てたから当り前なのだけど、手に触れた服の感触が違った。隊服を着て寝たからごわごわしてるはずなのに、指先に触れたのはサラリとしたシルクチックなもの。
着替えた記憶は欠片もない。
いつもの癖で目を擦ろうと腕をあげると―――――。
「・・・へっ!?」
目に写ったのは真っ赤な布。
(まっ・・・まさかっ・・・!)
ガバッと布団を捲ると、自分が着ていたのは真っ赤な・・・たしかネグリジェってやつ。
こんな事しそうな人、この屋敷には一人しかいない。
「旦那ァァァァァ!!」
叫びながら向かいの部屋のドアノブを回す。鍵がかかってるかと思っていたのに、呆気なくドアは開いた。真っ正面のベッドの上、旦那は悠々とジャンプを読んでいた。
(この世界にもジャンプ、あるんだ・・・)
なんて感心してる場合じゃない。文句言いに来たのだから。
「おはよう。中々似合うね」
「おは・・・じゃなくてっ、なんなんですかィ!?コレッ!」
裾を掴み、顔を赤くし口を尖らす。
中々似合ってると思うのに、と銀時は苦笑した。
「一応、正装なんだけど」
「俺は男だから、旦那方と同じ服でいいと思いやすぜ?」
「・・・アリスだから」
(・・・アリス・・・?)
アリス・・・って確かなんか変な世界に行っちゃうんじゃなかったっけ。で、変な猫とか莵とか女王様とかに会って成長したりしなかったり。な話だった気がする。
このあいだ土方さんに携帯借りて、ソレのパロのゲームをやった記憶がある。そういえば、アレの主人公も赤いワンピースだった。
「俺が・・・アリス・・・?」
思わず呟いた言葉に、返事が返ってきた。
「そ。アリス。だからその服。」
納得しかけた自分を慌てて制し、彼からジャンプを取り上げ再び問い掛ける。
「アリスがこの服なのはわかりやした。でも、なんで俺がアリス?アリスは女だろィ?」
煙草にマッチで火をつけ、恨めしげな視線を寄越し渋々答える。
「なんかさ、近所のババァがアリスの話しててよ。その話じゃあアリスは異世界からこの世界に偶然運悪く来ちまって、迷子になっちまうんだってさ。で、その帰り道を知ってんのが莵で、そいつを追い掛けなきゃアリスは帰れないんだってよ。」
「・・・ハァ」
一気にまくしたてられ、頭がついていけない。とりあえず、迷子で、莵を追い掛ける。そこはセオリーらしく変わってない。異世界、ってのは・・・ファンタジーだけど、今の俺には合ってる。
やっぱ、俺がアリス?こんなサドスティックなアリス、聞いた事ないけど。
「莵追い掛ければ帰れるんですねィ?」
「・・・莵、ってアレだよ?あだ名だからね。人間だよ?」
「えっ、人間?」
思いっきり真っ白でピョンピョン跳ねる莵を想像していたから拍子抜けた。莵よりかは追い掛けやすいからいいけど。
「確か・・・多串君とか言ったかな?あ、違う。土方だ。」
あの人が、莵・・・?似合わないどころかありえない。
吹きそうになるのを堪え、どうすれば帰れるのか真面目に考える。
この部屋に来た目的を忘れ。 PR