管理人・白野 識月<シラノ シキ>の暴走度90%の日記です。 お越しのさい、コメントしてくださると嬉しいです。
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生まれて初めて男同士のちゅー見ちゃいました。どうしよう。九時からやってた芸能人のバトルチックなものでふじわら?かな?がやってました。奇抜な芸風だねと母とともに苦笑してましたが。いや、冷笑?
ともかく、そのネタは忘れましょう。 

春だから仕方ないんですね。私の頭が春色なのも。
受験生になってしまうんですよ。春色の頭の私が。もちろん中身ですが。

そういえば成績、六ぐらいあがってました。でも、国語の文章力的なものはB。
よくそんなんで小説を他人に見せられるよねって話ですよね。
成せば成る。やんなきゃ出来ない何事も。
今年こそ文章力UPしたいです。

では小話。











バタッという不快な音が、静寂を引き裂いた。 

頭を、殴られたような痛みが通過する。 

「土方さん」 

「足で開けんな。それにちゃんとノックしろ」 

「ノックしたら障子破けやすぜ?」 

偏頭痛と総悟の最悪なタッグに、頭痛は悪化するわ、変な目眩はするわ仕事をする気さえ消え失せた。 

ペンを転がし、顔を上げてみると、細っこい両腕に何かを抱いていた。 


なんだ? 


チラリと、白い布から丸っこい小さな指が覗いた。 

「赤ん坊か?」 

「アウ」 

「・・・本物か?」 

「ア~」 

「・・・」 

返事をしたのは全て、総悟が大事そうに抱えている赤ん坊だ。声質が、ほんの少し総悟に似ている。ていうか話通じてんの? 

改めて、総悟に訊ねる。 

「なんでお前がンなモン抱えてんの」 

「一時間見てくれ、って。公園で渡されやして」 

「お前今日非番か?」 

「たまたま通りかかったんでさァ」 

「嘘だろ。いつも通りベンチで惰眠貪ってたんだろ」 

容易に想像出来る光景に、溜息をついた。大仕事以外は何もしない。見廻りはどっちかってェと食べ歩き。食べて、寝て、気が向いたら餓鬼の相手して。平和を満喫しているように思える。 

「・・・餓鬼を真撰組に預けるなっての」 

人殺しに、頼まないだろう。 

普通は。 


「・・・この街の平和を守ってるし、俺らみたいに強くなって欲しいんだって」 

総悟もそれをきいたのか、と目を丸くした。自分の外見の事意外は体裁とかそういうモンを考えないのに。 

「ウギャ~」 

つかの間の静寂の後、ハスキーな泣き声が響いた。ハスキーな声で泣く赤ん坊なんて滅多にいないんじゃねぇか? 

「あ、どーしよ」 

全然どうしようとも思ってない声で呟き、あやすようにポンポンと背を軽く叩く。 

「オンギャ~ッ!」 

が逆効果だったらしく激しく泣き始めた。 

「流石にコイツはイヤかァ・・・。———土方さん、生まれた時は俺も、こんな澄んだ目ェしてたんだろうかねィ?」 

自嘲とともに吐き出された呟きが意味深な気がして、答えられずにいると、嘘でもいいから返事返しなせェと口を尖らせてきた。それは、後の問いの事か。 

「まぁ、今でも綺麗なんじゃね?貸してみな」 

刹那だけ目を丸くし、独特の笑い方で笑み、腕の中の赤ん坊を軽そうに抱き上げる。 

そっと受け取ってマジマジと目を見るとでかくて真ん丸くてこれが澄んでるというのだろう、澱みのない、黒と白。 

「あ、泣き止んだ。男にもモテるんですねィ?」 

腕の中の餓鬼は目の前の糞餓鬼よろしく、ニタリと微笑んできた。感染するのか?この笑い方。 

「ンな訳ねェだろ」 

苦笑混じりの声に鼻で笑い、総悟は話を逸らした。 

「なんかさァ、ソイツの指見てると噛みちぎりたくなりやせんか?」 

「・・・なんねぇよ」 

布団見つけたら寝たくなんねェ?みたいなノリで言われても、困る。そんな事したくなるのはお前だけだ、総悟。 

「・・・ってかコイツ名前何」 

口を開き言葉を紡ごうとしたが、薄く開かれた唇はもう一度閉じられた。 

「サド丸DXでさァ」 

「何その無駄な格好良さ」 

視線を性悪から外し、また手元の赤ん坊に目を戻すと———。

「なァ、寝てんぞコイツ」 

「マジでか。何勝手に寝てんだサド丸SPDXコノヤロー」 

「オイ、レベルアップしてんぞ名前だけ」 

暫くムスッとしていたが何を思ったかポッケを探り、何時の間にかくすねていたらしい俺の携帯を取り出した。 

「オメッ!何時の間にッ・・・」 


“カシャカシャカシャ” 


「隙あり、ですねィ。これ見たら彼女出来なくなるんじゃ?」 

ニンマリとチェシャ猫よろしく笑う顔に、漸く写真を撮られたんだと気付いた。しかも、連写。

「・・・今すぐ消せ」 

「イヤに決まってまさァ」 

眉間に皴を寄せ、睨み付ける。数多の奴はこれで大体思い通りになるのだが、肝心な奴には微塵もきかない。 

それどころか楽しげに口を歪める。 

「そう易々と消されないよーに、ロックかけて暗証番号もかえときやした」 

こういう、悪戯に関してだけは頭の回転がはやい。何故これが仕事にいかせない? 

「ま、頑張りなせェ。もうそろそろ一時間たつんで、連れてきまさァ」 

ヒョイと俺の腕から掠め取り、開け放たれている障子を器用に足で閉め、去っていった。足音は、羽のように軽い。 


「ハァ・・・」 

溜息とともに、携帯に手をのばした。 


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