「弘太郎っ!」
「あっ、ご令嬢っ!」
桜花は人目も憚らず、駆け出した。
いつもは、“自分”というものを押し殺し、父親が望むようにおしとやかに、上品に振る舞ってきたが、そんなモノ、今の桜花には関係がない。
帰ってきたのだ。
数年ぶりに、此処へ。
「桜・・・花?」
弘太郎も、桜花に気付き、一瞬驚いた様な表情を浮かべたが、すぐに嬉しそうに微笑んだ。
「弘太郎っ!」
桜花は勢いよく弘太郎の腕の中へと飛び込んだ。
え?ここで終わりですか?
天と地を紡ぐの数年後設定です。
アレを読めばわかります。