やがて、万事屋一行が飾り付けを始めてから3時間後の、パーティーが始まる20分前に漸く、妙から合格点を貰う事ができた。
まぁ、9割が新八のお陰だが。
「やっぱ、俺のセンスのよさがでてるよな」
「何言ってるアルカ。ほぼ全部私のこーでぃねーとネ!」
「おめー、発音なってねーよ。コーディネートはこーでねーと、とか言っちゃってるおっさんと同レベだよ」
「・・・はぁ」
クリスマスツリーを眺めながら意味不明な口論をしてる二人の後ろで新八は本日何度目かの溜息をついた。
本当に、大変だったのだ。
あの二人の芸術作品をこちら側――所謂、一般的なクリスマスツリーに戻すのは。
銀時は飴は欠けてる方が愛敬がある、とか言い飾りを壊そうとするし、神楽は神楽で何処から見つけたのか空の酒瓶を飾ろうとしていた。
本当に、ありえない。
このまま帰って眠りたい、という衝動にかられたが、そこは何とか我慢する。
「ほら、そこの二人。テーブル準備サボらないで」
「ほら、神楽、新八いってこい」
「なぁに言ってるアルカ。銀ちゃんと新八行くヨロシ」
どっちにしろ、行かされるんですね・・・。まぁしょうがない。この二人には任せられないし。
と新八が思ったとき、鶴の一声が。
「何言ってるの!新ちゃんは休憩よ。早くやらないとなにも食べさせないわよ」
その台詞に二人は大急ぎで料理を運び始めた。
20分後、なんとか準備は順調に、すべて終わった。
「じゃ、始めましょうか。かんぱーい!」
という妙の掛け声により、クリスマスパーティーは幕を開けた。
次でおわるかな?