昨日、小説アップしようとしたら、管理画面が開けなくて驚いた識月です。
泣くかと思った。折角小説数も増えてきたのに・・・!的な感じでして。ま、本当に泣くかは別として。
昨日は近藤さんの命日でした。多分。だから小説アップしようとしたのに・・・。
とりあえず前半だけを。
後で後半もくっつけます。
「土方さん、土方さん」
「なんだよ」
雹の降る中、涼しげな顔でくるくる舞い踊っている総悟が、元は雹だった水を滴らせながら呟いた。風邪ひきやすいんだから気を付けろ、と何度言っても聞きやしない。唯一、このクソガキを黙らせることができるあの人は、今は遠い土地で会議をしている。
水の世界、舞っている姿は真冬の雪よりも遥かに儚い。
背水ノ陣
縁側でちびちび酒を飲み始めると、舞姫が舞うことを止めた。折角酒の肴にしていたのに。上がってくるのか、手拭いを投げつけると、頭にそれをかけそのまま空を見上げた。それじゃ意味ねぇだろ、手拭いの。また引き出しから出してこなければならない。
「近藤さん大丈夫ですかねィ」
「―――――頭沸いたか?季節外れのこの天気で」
幾分重みのある口調に、なんて答えようか迷った。あぐねた挙句、冗談を返した。それ以外、なんて言えばいいのだろう。もし近藤さんに何かあったとしても、俺らは此処にいて、何もできない。それぐらい総悟にもわかっているだろう。それでも尋ねたくなったのは、天気の所為か、気紛れか。それとも・・・?
「今日、近藤さんが死んだ日なんだって。シツジで」
「史実な。・・・そうか」
だからか。朝から物静かで何処か沈んでいる風に見えたのか。悪戯も何もしないで、万が一の場合、一番に連絡が来る俺の側に居て。さっきの舞は無事を祈るものだったのだろうか。
「あの人ァ、そう簡単にやられねぇよ」
気休にもならないかもしれない。けどそう言わずにはいられなかった。会話が行きどまる。空気が重く柵のようになる。そうなるのが、苦手だった。だから早くいつも通り馬鹿な会話して、って風に戻りたい。それにはコイツを戻さねば。
儚い存在なんかじゃなくて、俺らの“沖田総悟”を。
「でさァね。・・・今日のアンタ可笑しい。優しい」
「お前が可笑しいんだろ」
青い背景に縁取りがぼやけ、今にも壊れそうに見える。表情も、らしくなく不安そうで、なんか、腹が立つ。
「こんな天気だからかねィ・・・しょうがねぇなァ」
「・・・あのな、」
副長~!と弾んだ声がきこえた。この声の主は山崎だな、と視線をやると丁度山崎が派手に転んだ。 PR