ありえない。
Dream or dream
目覚めが、最悪だった。
懐かしい、あの頃の夢。――――悪夢だった。好きだった人と、楽しげに幸せそうに笑いあってた。
反吐がでる。
別に、酷い振られ方をした、とか、物凄く憎んでる、とかいう訳じゃないけど。今更、夢に現れて何の用?とは思う。終わった事を掘り返しても意味ないし、虚しいだけ。何の得にもならない。損はするかもしれないが。それなのに、
何故、幸せな気持ちで目覚めたのだろう。
最悪な目覚めだったのも確かだけれど、それよりも先に、胸が暖かくなった。これから起きるであろう、嫌なコトにも、堪えられそうな気がした。―――堪えられる、はずはないけれど。
もしかしたら、いまのこの辛い、なんて単語じゃ片付けられない程の生活の中で無意識に、ほんの数年前の幸せだった頃に焦がれてるのかもしれない。もう、戻れないのを知っているのに。・・・いや、知っているからか。兎に角、そんなものを願う、なんて馬鹿げた事をしたくない。余計、惨めに、虚しくなってくるし。胸に想いを、信念を持っていると人は強くなれるけど、その逆だって、ある。だから、夢なんて見たくないのに。希望なんていらないのに。
しとしととふる雨に憂欝な気分になりながら、また同じ朝を迎えればいい。
夢の話は実話でしよ。昨日、ちょっと見ちゃって。
ここまでじゃないけどブルーになりました。