管理人・白野 識月<シラノ シキ>の暴走度90%の日記です。 お越しのさい、コメントしてくださると嬉しいです。
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明日、出掛けます!キャッホー!半年ぶりぐらいに会う御方・・・かな?
期待とほんの少しの不安に胸を躍らせています、識月です。こんばんみー。

・・・なのではやく寝たかったのに、ドリフがっ・・・!面白かったです。やっぱドリフは日本人の象徴です。

それでは、十四話目です。もうそろそろ終わりそうな予感がします。












カタチには表わせるけど、コトバには表わせられないモノがあるように、
この気持ちもそういう類のモノで

いざ、となると答えられない。

強いて――――――簡単に表わすのなら、“愛”というものだろう。

本当はもっと複雑なのだけど。

Ma cherie 第十四話

沈黙のまま、数分が過ぎた。

沖田は考えているようで、瞳を閉じている。それを土方は真剣な眼差しで見つめている。

沖田は瞳を開き、土方を見据えた。

「アンタ、は」

「・・・なんだ?」

「どう思うんで?」

どう、と言われても。

言葉に言い表わせない。

―――――総悟もそうなんだと思う。

だけど、それを言ってくれたなら・・・

「・・・言えよ」

「そうですねィ・・・求めてるものは、ただ一つ。」

「・・・なんだ」

「土方さん」

“俺”に求めているものは

“俺”

だなんて、簡潔すぎて何を言えばいいのかわからない。

「何?納得いきやせん?」

「当たり前だろ・・・」

気張ってきいたのに、返答がこれじゃあ納得いかないのは当たり前だろう。

が、沖田は不思議そうな顔をし、茶を啜った。

土方も、煎れた事を忘れていた茶を飲んだ。

「求婚、みてぇなモンなんですがねィ」

今の台詞を、頭で処理するのに時間がかかったのだろう。

間をおいて、ブーッと土方は茶をはいた。

きゅ・・・求婚?

きゅうこんて球根じゃないきゅうこん?

 

「きったねぇなァ・・」

ブツブツ文句を言いながらテーブルを拭く沖田の手から布巾を取り上げ、一応確認する。

「・・・いま、なんつった?」

「求婚。プロポーズでさァ」

―――――とりあえず、今の言葉はきかなかったこたにしよう。

 

冷静を繕い、話を進めることにした。

「・・・で?何処がいいんだ?俺なんかの」

「どこ、ねぇ・・・」

ジーッとなめるように見られ、つい顔を逸らす。

「・・・こないだ言ってた事、だぞ?」

「ああ、それ?」

意味を取り違えていたのか、沖田は目をパチクリとさせ、また考え始めた。

多分、というか絶対に此方の質問のほうが難しいと思う。

―――――それに、こっちのほうが本命なのだ。

簡単に答えられたら困る。

「・・・そう、ですねィ」

が、案外すぐに沖田は口を開いた。

え?何?予め返答考えてたの?

 

「土方さんてね、アンタ自身が思ってるよりも興味深い性格してるんでさァ」

「ハァ・・・」

「最初はそこがいいな、と思ったんでさァ。まぁ初恋の人ですし?」

「ハァ・・・って・・はっ!?」

・・・今日の俺の耳はおかしいと思う。

初恋、と聞こえた気がする。・・・空耳にしては激しすぎる。

「・・・初恋・・?」

「そう・・初恋」

と、沖田は愛おしそうに土方の頬を撫でた。

「あんたは知らない、昔の話ですがね」

昔・・・?

俺の覚えている限り、総悟の言う“昔”に会った覚えはない。

まぁ常日頃、餓鬼の頃の事を思い出さないようにしているから、記憶も途切れ途切れなのだが。

微笑みながら、沖田は続ける。

甘美な、声で。

 

「ずっとずっと、好きだったんですぜ・・・?」

甘く響くその言葉に、その声に、頭が麻痺してしまいそうだ。

やはり、自分は変わった。

今更、こんなことを目の当たりにしても無意味だが。

「ねぇ、土方さん・・・」

そっと唇が重なる。

―――――俺はもう、コイツから逃げられないのかもしれない・・・・

頭の片隅で、そんな予感がした。

危ない危ない。

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