こんばんわ。
気が付けば、テストの日まで二週間。
本気で焦った識月です。やばいです。
これからハードスケジュールで勉強しなきゃとても間に合いません。このブログの存続がかかってますから。
だから、バレンタインだ~vvなんて浮かれてないで勉強しなサイ。世のカップルよ。
って誰にもチョコ貰えなくて僻んでる男子みたいですね。
でもとにかく、誰か勉強教えてくださーい!!
それでは小説。十二話目です。多分、これから二週間ぐらい何も更新できないと思われます。出来る限り頑張りますが。
総悟は、俺に何を求めているのだろう。
こんなにちっぽけで取り柄なんて何もない俺に。詰まらない、俺に。
前に訊ねた時は、
―――――秘密。
とはぐらかされてしまったが。
今なら、教えてくれるか?
Ma cherie 第十二話
「総悟と組み始めてもう一ヵ月か・・・早いなァ」
「・・・そうだな」
「どうだ?俺から見りゃあナイス・コンビだと思うがな」
どうだ?とは相性の事だろうか。それならまぁまぁだと思うが。
・・・アイツなら誰にでも合わせられるだろうし。
「この一ヵ月で仕事も増えたしな。総悟はトシにとっての幸運の女神かもしれねぇぞ?」
「・・・女神、じゃねぇだろ」
女、ではないのだから。
というか、あんなのが自分の幸運の女神、だなんて嫌だ。・・・って女神じゃねぇよ。
ちょくちょく泊まりに来るし、その次の日の朝は絶対抱き締められてるし、キス魔だし。
「土方さん」
「うぉわァッ!?」
ボーッと考え事をしていたところに、突然沖田が現れ、土方は椅子ごと後ろに倒れそうになった。モラル、というかプライドで、ぎりぎり、倒れずに済んだが。
沖田の後ろから、不安そうな顔をした近藤が顔を出した。
「・・・トシ、大丈夫か?」
「驚いちまったんで?すいやせん」
沖田が真顔で、素直に謝るものだからつい、反射的に取り成した。
「ななな、訳ね・・ねぇだろ」
「どもってるぞ?トシ」
「・・吃ってなんかねぇよ」
とはいいつつ、不貞腐れた顔をしていることに、本人は気付いていない。
「で、どうしたんだ?総悟。こんなとこに呼び出すなんて」
こじんまりとしたカフェの二階、テラスのようになっている所に、三人はいた。
彼此一時間前、沖田が二人をこの場所に呼び出したのだ。
あまり人気がないカフェがあるから、そこに来てくれ、と。まぁ確かに、店には店員と老人が一人いるぐらいで、他には自分達しかいない。沖田曰く、“程よい静かさ”らしい。
土方も、こういう雰囲気が好きだった。
だから、休日は家の中で静かに過ごすのが日課、だったが最近は沖田がしょっちゅう来るので、若干喧しい。喧しい、とは言っても、沖田は度を弁えているので、煩わしくはない。
「・・マンションから追い出されちまいやした」
「は!?」
「えっ?ちょっ、何で?」
「さぁ?」
事もなげに言う沖田に土方は絶句した。追い出される理由・・・といえば、一般的には家賃滞納か。でも、ちゃんと働いているし・・・なぜだ?
「まぁ、理由は置いといて。居候、させてくれやせんか?ちゃんと生活費は払うんで。出来れば近藤さんがいいんですけどねィ・・・」
・・・じゃあ俺は予備、っつう事か?近藤さんが駄目だった場合の。
「別にいいけど・・・」
「俺ン家来いよ」
「えっ?」
たじろいだ沖田を見て、土方はハッ、と自分の失言に気付いた。
―――――何言ってんだ?自分。
ただ、自分が近藤さんが駄目だった時の為の予備だった、ぐらいで。ちょっと癪に触っただけだったのに。
「・・・いいでさァ、土方さん。これ以上アンタに迷惑かけれやせんよ。それに・・・」
どうせまた、反射的に言っちゃったんだろ?
と言外に含んだ沖田の言葉に、土方は腹を括った。
「来い、っつってんだよ。今迄もしょっちゅう来てたんだし、変わんねぇだろ?それに仕事もしやすいし」
「・・・でも」
「まぁ、総悟。トシがああ言ってんだから」
沖田が複雑な表情で此方を伺ってきた。
何を思っているのかわからない、独特の表情で。
「・・・わかりやした。お願いしやさァ」
ゴールが近づいた、と思ったら遠のいていきました。