無音
この時間が、とても好きだ。聞こえるのは遠くからの野球部の声、吹奏楽の音。でも音源から一番遠いこの教室には小さくしか聞こえない。
静かで、凛とした空間。
自分以外誰もいないような、変な錯覚に陥る。それが、何よりも好きだ。
入学してから一日も例外なく、放課後はこの教室で微睡む。学校中の誰もが知っていて、先生公認らしい。だから誰も起こそうとしない。というか起きた事はない。みんな、優しいなぁ。というか有名なのかな?自分は。
・・・・・・なんか、この広い敷地が自分だけの物のような感じがして、優越感に浸っているとバタバタバタと廊下をかけてくる足音。なんだろう。・・・誰だろう。
足音を聞きながら、眠りに落ちた。
なんか、こんな気分になりませんか?
一人に浸る、気分。